私、宮腰誠は、心理学の学位を持つ計算神経科学の研究者です。GYREE (ジャイリー)は私がサンディエゴ(の自宅アパート)に設立した会社です。会社設立の目的は、脳電(脳波、EEG)の解析と、そのためのツールとなる計算、統計処理、可視化のMATLABコードの開発、それから実験心理学から論文出版までの一般的なコンサルテーションを提供するためです。私はEEGLABの開発・配布元である、カリフォルニア大学サンディエゴ校のスウォーツ計算神経センター(Swartz Center for Computational Neuroscience, SCCN)で、10年間にわたって世界中の脳電研究者たちとの共同研究に従事してきた実績があります。研究業績は以下のリンクからご覧ください。
私がSCCNでポスドクだった期間、所属する研究室が運営するメーリングリストで、ボランティアとして2,100件以上の質問に答えてきました。これはポスドクとしての修行として自分に課したものでもありますが、楽しんでこの任に当たりました。それについてこんな笑い話があります。ある国際ワークショップに講師として参加した時、聴衆の一人が私に「Makotoというのはメーリングリスト上で動作する日本製のAIボットで、脳電に関する質問に答えるために開発されたプログラムだという噂でした。人間なのですね!」と嬉しそうに話しかけてきました。ちなみにこういういたずらっぽいことを言うのはインド人です。
ポスドクからプロジェクトサイエンティストへと切り替わった現在は、主に以下の二つのEEGLABのウィキページを管理しています。特にプリプロセスのパイプラインを説明したページにはアクセスが多く、最近は知らない人に「パイプライン・ガイ」と呼ばれることが多くなりました。日本発でもっとも有名なパイプライン・ガイ、すなわち任天堂のマリオを超えられる日は来るでしょうか。
もしあなたが頭皮上や頭蓋下計測の脳電データをお持ちで、しかし適当な解析や結果の解釈を行える人がいない場合、私にご相談ください。ポスドクを雇うよりも時間とコストを抑えられますし、また解析の途中で方向を見失って研究が頓挫するというありがちな危険性も回避できます。また、一つの実験を行い結果をまとめるにはものすごい予算と労力の集中が必要ですが、まずい実験デザインはこれらを一気に徒労と化す恐ろしいものです。意味のある実験デザインを組み、それに適したハードウェア環境と運用を準備することは、信号処理の解析技術の各論を超えた重要性を持ちます。この点についてもご相談に応じます。